バスの運転手さんがお家で素敵なおもちゃを作って幼稚園に持ってきてくれました。まず一目見て「これ全部手作りなの？！」とびっくり。本物そっくりに細部にまでこだわって作られている様子に ただただ感心するばかりで、市販のキットを組み立てたのではなく、材料の準備から設計、工作を自分でこなしてしまうところにまた驚きです。電動式のおもちゃなので配線方法などがとても難しそうですが、むしろ一見そんなに複雑ではなさそうな（というよりもパッと目につかないような）ところにアイディアとひらめきを必要としたそうです。運転手さんご自身が子どもの頃、こんなおもちゃを作ってみたい！と夢に描き、それが現実のものにできるようになったそう。そして「こわれてもだいじょうぶ、なおしてあげるからね」とにっこり笑います。こんなふうに安心して遊べる子どもたちは幸せだなぁと思います。材料や部品については、なるべくリサイクルを利用してできる限りお金をかけずに「あるもの」で作ったとのこと。なるほど、インスタントコーヒーのビンについているような蓋もしっかりと部品になっています。モノが豊かな今の時代だからこそ私たち子育てをする大人がモノを大切にする気持ちを一緒に学ぶべきだろうと感じます。
　おもちゃをみんなで囲んで瞳をキラキラさせながら遊んでいる子どもたち、かけがえのない時間を運転手さんからプレゼントしてもらっています。